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工芸美術とは

截金 Kirikane (Cut Gold Leaf)

 飛鳥時代に大陸から仏像彫刻や仏画と共に伝わり、平安時代から鎌倉時代にかけて隆盛期を迎えたと言われています。日本では、仏教美術に永く用いられ、仏像や仏画を荘厳する加飾技法として受け継がれてきました。それらは、法隆寺の玉虫厨子や東大寺戒壇院の四天王像、神護寺の釈迦如来像などに見ることができます。現代では、仏教美術だけでなく工芸品など様々な作品が制作されています。


素材について

 金箔やプラチナ箔・銀箔などが使われています。接着剤として、膠液(にかわえき)に布海苔(ふのり)を入れて糊を作ります。

 截金で加飾する素地は、木、絹地、和紙、漆器、陶磁器、硝子など様々です。それらは、仏像彫刻をはじめ、宗教美術、茶道具、室内装飾品、装身具などに見ることが出来ます。


技法について

 金箔やプラチナ箔を数枚、炭火で焼き合わせ、厚みをもたした箔を作ります。こうすることで粘りと艶が出ます。皮を張った台の上で用途や表現によって必要な太さの細長い線状に、竹刀で一本ずつ截ります。

 利き手に、糊を含ませた筆を持ち、もう一方の手に、箔を取る為の筆を持ちます。 取り筆の先に線状に截った箔を巻き取ります。

 その箔の下に糊筆を入れ、取り筆の箔を添わしながら、施しながら直線、曲線を描くように置いていきます。 箔は、線状に截ったものだけでなく、丸形や菱形など様々な形に切ったものも用いられています。

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