古来、呪術や祭礼の用具、または愛玩を目的として日本各地で様々な人形が作られてきました。1920年代後半ごろから作家個人の創作が試みられるようになり現在に至っています。今日、様式も伝統的なものから抽象的なものまで多彩であり、また素材・技法も自由に作られています。
素材は桐・檜・桐塑・紙・布・陶器・ガラス・樹脂・金属など様々な素材が使われています。
古来、呪術や祭礼の用具、または愛玩を目的として日本各地で様々な人形が作られてきました。1920年代後半ごろから作家個人の創作が試みられるようになり現在に至っています。今日、様式も伝統的なものから抽象的なものまで多彩であり、また素材・技法も自由に作られています。
素材は桐・檜・桐塑・紙・布・陶器・ガラス・樹脂・金属など様々な素材が使われています。
伝統的な人形の素地には桐・檜・桐塑・陶器(素焼き)などが使われ人形の形を成形します
一点もので作られるときに用いられることが多い、胡粉との相性が良い桐・檜材などが使われます。
木芯に桐の粉を糊で練った粘土でモデリングしていく技法で、彫塑になぞらえて桐塑と呼ばれるようになりました。
型に紙を糊で張り重ねて、乾燥後抜き取り、これをまた張り合わせて形を作ります。
粘土で形を作り乾燥させたものを低火度で焼成して素体にしています。
これに胡粉を数十回塗ったり磨いたりして下地を作り。その後紙を貼ったり、絵具で加色したり布を貼ったり着せたり木目込んだりします。
胡粉(牡蠣の貝殻を粉末にしたもの)を膠(動物や魚類の皮や骨などから作ったゼラチン)液で溶いたものを漆と同じように下塗り、中塗り、上塗りと膠の濃度の違ったものを塗り。
途中サンドペーパーや木賊(とくさ)などで磨き上げます。
仕上がった人形の艶やかな肌合いは御所人形などに見られます。その工程は長く制作個数は限られますが洗練された技巧が高い品格と精神性をもたらしています。
中塗り胡粉を磨き上げた後、和紙を表面に貼って仕上げます。
紙は典具帖紙の様な極めて薄い和紙や美濃紙、石州紙などを染めたりして使用します。
紙貼りは胡粉仕上げと違って和紙のもつ柔らかさが特徴であり、また和紙を染めることにより作者が表現したい作品に近づけることが出来ます。
木彫や桐塑などで造形しその表面に掘った溝に糊を付け、裂の端を差し込むように貼って仕上げた人形。この裂を貼る作業を「極め込む」ということから「木目込」の字を当てて呼ばれるようになりました。
木目込みは人形に縫った衣装を着せる衣裳着付け人形と違って裂を造作した人形に貼る様に仕上げる為、形を衣で壊すことがないのが特徴です。